社会保障審議会児童部会は4日、児童福祉法に基づく医療費助成制度の対象となる「小児慢性特定疾病」として、6疾病を新規指定することを了承した。厚生労働省は告示改正を経て、7月にも助成の適用を開始する方針。
新たに追加されるのは、①脳動静脈奇形、②海綿状血管腫(脳脊髄)、③巨脳症―毛細血管奇形症候群、④非特異性多発性小腸潰瘍症、⑤MECP2重複症候群、⑥武内・小崎症候群―の6疾病。いずれも日本小児科学会などから指定の要望が出ていた。このほか、既に指定されているスティーヴンス・ジョンソン症候群については、疾患概念に中毒性表皮壊死症を含める形で再整理し、疾患群の分類を現行の「膠原病」から「皮膚疾患」へ変更する。
小児慢性特定疾病には、子供の慢性疾患のうち、生命が脅かされ、治療が長期にわたって生活の質が低下し、高額な医療費の負担が続くものが指定される。現在指定されているのは16疾患群756疾病。昨年3月末時点で約11万4000人が医療費受給者証を所持している。