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■NEWS 添付文書改訂─「タケキャブ」などの副作用に中毒性表皮壊死融解症[医療安全情報UpDate]

No.4953 (2019年03月30日発行) P.16

登録日: 2019-03-28

最終更新日: 2019-03-27

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厚生労働省は3月19日付で、下掲の医薬品の添付文書を改訂するよう製造販売各社に指示した。
タケキャブ、ボノサップパック、ボノピオンパック(一般名:ボノプラザンフマル酸塩含有製剤)については、「重大な副作用」の項に「中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)、多形紅斑」を記載する。これは国内症例が集積したため。タケキャブに関しては直近3年度で、中毒性表皮壊死融解症の報告が6例(うち、因果関係が否定できない症例1例)。皮膚粘膜眼症候群の報告が8例(うち、因果関係が否定できない症例 2例)。多形紅斑の報告が22例(うち、因果関係が否定できない症例1例)となっている。

■ランマークに「治療中止後の多発性椎体骨折」
ランマーク(一般名:デノスマブ〔遺伝子組換え〕)は、「重大な副作用」の項に「治療中止後の多発性椎体骨折」を追記。臨床試験(D-CARE試験)では、プラセボ群で発現が認められなかったが、本剤群で複数例認められたため。また、海外症例の集積を踏まえ「重大な副作用」の項に「治療中止後の高カルシウム血症」も追記する。
添加剤としてソルビトールまたは果糖を含有する静注製剤については、欧州医薬品庁による、遺伝性果糖不耐症患者への使用を禁忌とする外国措置報告を受けて、日本における改訂の必要性を検討した。
その結果、遺伝性果糖不耐症に関連し重篤な転帰に至った事例は確認できないこと等から、日本では、「慎重投与」の項に「遺伝性果糖不耐症の患者」を追記することが適切と判断した。なお、調査対象は添加剤としてソルビトールまたは果糖を含有する品目であるため、対象品目を特定することは困難であるとしている。

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