おおむね1年以上血尿や蛋白尿が持続するものと臨床的に定義される。病理学的に定義すれば,「糸球体を主座とした炎症」,すなわち,メサンギウム細胞や遊走細胞等の炎症細胞浸潤がみられるべきである。定義の違いにより慢性糸球体腎炎とされる疾患群は異なる。
慢性疾患とはいえ1機会のみの検尿では,血尿も蛋白尿も検出されないこともある。感冒後の黒褐色尿を自覚しない患者もいる。血尿をきたす腎炎の診断には,尿中赤血球が糸球体由来か否かの見極めが重要である。尿沈渣の作成方法やフローサイトメトリー結果の解釈も鍵となる。
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