【質問者】
冨山佳昭 大阪大学医学部附属病院輸血部病院教授
日本血栓止血学会が発行している「後天性血友病A診療ガイドライン」では,免疫抑制療法は,「プレドニゾロン(PSL)単独投与もしくはPSLとシクロホスファミド(CPA)の併用療法とし,PSLの初期投与量は1mg/kg/日,CPAは1~2mg/kg/日の経口投与を基本とする」とされています。したがって,PSLとCPAは最初から併用してもかまいません。ただし,最近CPAについては,長期間の経口投与は合併症併発のリスクが高いと推定されることから,パルス療法が選択されることが増えていると思われます。
治療効果は,第Ⅷ因子活性(FⅧ:C),インヒビター力価および活性化部分トロンボプラスチン時間(activated partial thromboplastin time:APTT)を治療開始当初は週1回(データ改善後は1~2週に1回程度)測定して判定していきますが,薬剤の追加・変更は,治療開始3~5週間後の検査結果と出血症状によって判断することになります。
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