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医師が多職種から求められていること─多職種が医師に求める役割はコンテキストにより異なる[プライマリ・ケアの理論と実践(23)]

No.4970 (2019年07月27日発行) P.8

後藤亮平 (筑波大学医学医療系)

春田淳志 (筑波大学医学医療系准教授)

登録日: 2019-07-25

最終更新日: 2019-07-24

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SUMMARY
医師の診察・処方・指示等の医業は業務独占であり,医療モデルでは医師の役割は不変である。一方,生活モデルでは求められる医師の役割はコンテキストによって異なるため,多職種との相互作用を通して,その役割を認識し合い,担う必要がある。

KEYWORD
シンボリック相互作用論
個人は社会との相互作用によって行為の意味を見出し,また相互作用の過程でその意味は修正されることがある,という理論であり,ハーバート・ブルーマーによって提唱された。

後藤亮平1,春田淳志2 (1 筑波大学医学医療系,2 筑波大学医学医療系准教授)

PROFILE
理学療法士。筑波記念病院リハビリテーション部で臨床経験を積み,博士(医学)を取得。現在は筑波大学医学医療系助教。日本プライマリ・ケア連合学会多職種協働・地域包括ケア委員。

POLICY・座右の銘
悔しかったら学べ

1 職種役割の理解

多職種連携を行う上で,自職種の役割だけでなく,他職種の役割を理解することは重要である。2016年に報告された本邦の多職種連携コンピテンシー1)には,「患者・利用者・家族・コミュニティ中心」「職種間コミュニケーション」をコア・ドメインとし,「職種役割を全うする」「他職種を理解する」「関係性に働きかける」「自職種を省みる」がコア・ドメインを支え合う4つのドメインとして含まれており(図1),職種役割を理解し,全うしていくことが必要とされる。

そもそも職種役割とは何だろうか?それは,どのようなセッティングの,誰に対する,どんな役割であろうか。

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