田辺三菱製薬は8月26日、腎性貧血治療薬「バフセオ錠」(一般名:バダデュスタット)の販売を開始した。薬価は150mg1錠213.50円、300mg 1錠376.20円。
バフセオ錠は、米国アケビア社が創製した低酸素誘導因子(HIF)-プロリン水酸化酵素(PH)阻害剤。PHを阻害してHIFを安定化し、内因性のエリスロポエチンの産生を促進することで、透析開始前の保存期や透析期の慢性腎臓病(CKD)患者の貧血を改善するとされている。
国内で実施された保存期CKD患者や血液透析患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験で、持続型赤血球造血刺激因子製剤ダルベポエチンアルファに対する非劣性を確認。副作用として血栓塞栓症(4.2%)があらわれることがあることから、添付文書の「警告」欄に「血栓塞栓症のリスクを評価した上で投与の可否を慎重に判断すること」「投与中は患者の状態を十分に観察し、血栓塞栓症が疑われる徴候や症状の発現に注意すること」などと明記された。
田辺三菱製薬はバフセオ錠に関し、透析領域に強い扶桑薬品工業と今年5月にコプロモーション契約を締結しており、共同で情報提供活動を展開していく方針だ。
「バフセオ錠」の効能・効果/用法・用量
【効能・効果】腎性貧血 【用法・用量】1回300mgを開始用量とし、1日1回経口投与。以後、患者の状態に応じて投与量を適宜増減。最高用量は1日1回600mgまで