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尿路感染改善後に発熱,意識障害を来した81歳女性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(231)]

No.5034 (2020年10月17日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

池上亜希子 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

三戸 勉 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

横川大樹 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2020-10-15

最終更新日: 2020-10-14

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当科受診20日前に発熱し,尿路感染症疑いで抗菌薬を投与され解熱したが,15日前に再度発熱したために近医へ入院。抗菌薬で解熱せず,7日前に食思不振,3日前に傾眠傾向が加わったため精査目的にて当科コンサルトとなった。

13年前に右乳癌に対し乳房全摘術。

身体診察では体温38.6℃,血圧128/68 mmHg,脈拍87回/分。意識レベル(GCS)はE3V4M5で,その他の異常は明らかでない。

一般血液・生化学検査の異常所見はWBC 12000/μL,Hb 11.6g/dL,Plt 10.7万/μL,Na 126mEq/L,Cl 93mEq/L,CRP 18.6mg/dL,ACTH 435pg/mL(基準値≦46pg/mL),コルチゾール8.2μg/mL(5〜25μg/mL)。

前日に実施した腹部造影CT検査で両側副腎の腫大がみられる(図1)。13日前の検査で異常は認められていない。

 研修医の診断:転移性副腎癌および原発性副腎不全

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