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凍傷[私の治療]

No.5114 (2022年04月30日発行) P.41

西田有正 (慶應義塾大学医学部救急医学教室)

登録日: 2022-04-28

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  • 凍傷とは,寒冷状態による局所の凍結による,循環障害を伴う損傷であり,単独で致死的となることはないが,損傷組織のsalvageのためには復温や血栓溶解療法などによる迅速な治療が不可欠となる。

    ▶病歴聴取のポイント

    寒冷状態に置かれたことが判明すれば診断は比較的容易であるが,そこに至るまでの経過に関して病的聴取が必要である(意識障害の有無,その他の外傷の有無など)。

    局所の熱消失の増加や,熱産生の低下を起こしうる状態が,凍傷のリスクとなりうる。持続的な風への曝露や,金属,地面や水との接触などがなかったかを聴取する。脱水,疲労,低栄養などの状態やアルコールなどの薬物摂取状況,糖尿病,末梢動脈疾患などの既往の有無を聴取する。

    ▶バイタルサイン・身体診察のポイント

    【バイタル】

    まずバイタルサインの安定を確認するが,特に低体温症を合併している可能性を常に考慮する。低体温症に対しては全身の迅速な復温が必要となるため,体温測定は当初より深部体温の測定を行う。

    【身体診察】

    全身を診察し,耳,鼻,頰,顎,手指,足趾など凍傷となりやすい部位の状態を詳細に診察するとともに,その他の外傷の有無を確認する。

    凍傷の重症度分類は以前よりその深達度に応じた分類が存在するが,実践的ではない。近年では,復温後の四肢の状態からgrade 1(チアノーゼなし),grade 2(手指,足趾遠位部にチアノーゼ),grade 3(手指,足趾近位部にチアノーゼ),grade 4(手根骨,足根骨を超えてチアノーゼ)に分類して入院加療の必要性,切断のリスクなどの予後予測を検討した分類が提唱されている1)

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