【質問者】
辻 英貴 がん研有明病院眼科部長
【眼内レンズの選択は,目の状態,本人の希望,ライフスタイル等により決まる】
IOLは,現在単焦点IOLと多焦点IOLに大別されます。単焦点IOLは,焦点が1つのIOLで,1949年に初めて人眼に挿入されて以降70年以上の歴史があります。一方,多焦点IOLは,20年ほど前に開発され,遠方,近方の2つに焦点の合う2焦点レンズと,遠方,中間距離,近方の3つに焦点の合う3焦点レンズにわけられます。多焦点IOLは,この10年ぐらいで広く使われるようになりました。単焦点IOLを用いた白内障手術は,IOL費用も含めて保険で賄えますが,多焦点IOLを用いた白内障手術は,IOLの購入費用を患者が支払う選定療養になります。
これらのレンズの選び方は,白内障手術を受ける方の目の状態と屈折度,本人の希望,ライフスタイル,経済的要因により異なります。
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