岸田文雄首相は10月13日、首相官邸で開かれた「新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォース」の初会合に出席し、医療関係団体・自治体などに対し、ワクチン接種やオンライン診療など保健医療体制のさらなる拡充への協力を呼びかけた。
政府は、今冬に新型コロナの感染拡大に加えて季節性インフルエンザも流行し、多数の発熱患者が同時に生じる可能性があると予測。限りある医療資源の中で高齢者・重症化リスクのある者に適切な医療を提供するため保健医療体制の強化・重点化を進める方針を示している。
タスクフォースは、新型コロナ・インフル同時流行を想定した対策について関係団体や自治体の理解を得て、国民に対する情報提供と重症化リスク等に応じた受療行動の呼びかけを迅速かつ効果的に実施することを目的に設置された。メンバーには、日本医師会などの医療関係団体、日本感染症学会などのアカデミア、経済団体、自治体・行政機関の関係者が参加している。
13日の会合で岸田首相は「冬に向けては、新型コロナとインフルエンザの同時流行の可能性が専門家からも指摘されている。先手先手で同時流行を想定した対策の準備が必要」と強調。ワクチン接種、オンライン診療をはじめ外来等の保健医療体制のさらなる拡充を進めていくとして協力を呼びかけた。
タスクフォースは10月18日に国民への呼びかけ方針について議論。10月下旬から国民への呼びかけを行う予定。
「新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォース」メンバー
【関係団体】日本医師会、日本薬剤師会、日本小児科医会、四病院団体協議会
【アカデミア】日本感染症学会、日本小児科学会、日本救急医学会、日本臨床救急医学会、日本プライマリ・ケア連合学会
【経済団体】日本経済団体連合会、日本商工会議所、全国中小企業団体中央会
【地方自治体】全国知事会、全国保健所長会
【行政機関】内閣官房、総務省、消防庁、文部科学省、経済産業省、国立感染症研究所