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熱,咽頭痛,下痢で来院した31歳女性[鑑別診断塾入門(38)]

No.5139 (2022年10月22日発行) P.7

塩尻俊明 (国保旭中央病院総合診療内科部長)

登録日: 2022-10-24

最終更新日: 2022-10-19

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【現病歴】X-2日,夜間就寝時に悪寒を自覚。
X-1日,朝4時頃から39℃の発熱,咽頭痛,手足の紅斑が出現。午前中近医を受診し,ロキソプロフェン,セフェム系抗菌薬,抗ヒスタミン薬を処方されたが,夕方から水様便が3回以上,嘔吐も3回。X-0日,朝から咽頭痛も増悪したためER受診。
<追加の情報>
瘙痒感はなし。血便なし。X-7日,左臀部に粉瘤。X-3日,友人と温泉に行った。
【既往歴】小児喘息,感冒後などに軽度喘鳴がある。薬剤アレルギーなし。
【内服薬】上記近医から処方された内服のみ
【生活歴】主婦。機会飲酒。喫煙なし。X-2年,第一子正常分娩。X-14日,月経(タンポンは使用していない)。
【バイタルサイン】BP 90/45mmHg(左右差なし),PR 125/min,RR 24/min,BT 37.3℃(ロキソプロフェン服用後),SpO2 96%(RA),意識清明
【身体所見】頭頸部:眼球結膜軽度充血。咽頭,口腔内発赤あり。胸部:wheezeなし。腹部:腸蠕動音正常,平坦・軟,圧痛なし。皮膚:前額部に紅斑,四肢末梢と体幹に紅斑多発。臀部に癤。

 キーワード 
・数日で悪化
・咽頭痛
・発熱
・嘔吐,下痢
・BP 90/45mmHg,PR 125/min
・頻呼吸(24/分)
・眼球結膜軽度充血
・咽頭,口腔内発赤あり
・前額部に紅斑,四肢末梢と体幹に紅斑多発
・臀部に粉瘤

考えられる診断は?

A. 毒素性ショック症候群
B. アナフィラキシーショック
C. レジオネラ肺炎
D. マイコプラズマ肺炎
E. パルボウイルスB19感染症

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