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アストラゼネカ:広範な重症喘息患者に効果、抗TSLP抗体「デゼスパイア」発売[新薬開発・販売 FRONTLINE]

No.5146 (2022年12月10日発行) P.15

登録日: 2022-12-06

最終更新日: 2022-12-06

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アストラゼネカは11月16日、今年9月に承認された重症喘息治療薬「テゼスパイア皮下注210mgシリンジ」(一般名:テゼペルマブ)について、同日付で薬価収載されたことを受け、販売を開始すると発表した。薬価は210mg 1.91mL1筒:17万6253円。

テゼスパイアは、胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)に対するモノクローナル抗体。

TSLPは、アレルゲン、ウイルスや他の浮遊微小粒子を含む複数の喘息増悪を誘発する物質に反応して放出され、TSLPの発現は喘息の重症度と相関するとされている。テゼスパイアは、TSLPの活性を阻害することで複数の炎症経路をブロック、さらに気道過敏性を改善し、重症喘息患者の増悪を抑制すると考えられている。

アストラゼネカによると、デゼスパイアは、バイオマーカーによらない広範な重症喘息患者集団を対象とした第2相PATHWAY試験や第3相NAVIGATOR試験全体で喘息の増悪を一貫して抑制したという。

海外では重症喘息治療薬として米国(2021年12月)、EU(2022年9月)などで承認されている。

「デゼスパイア」の効能・効果/用法・用量
【効能・効果】気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない重症または難治の患者に限る)
【用法・用量】成人および12歳以上の小児に1回210mgを4週間隔で皮下に注射

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