株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

発作的な視覚異常を主訴に受診した55歳男性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(295)]

No.5175 (2023年07月01日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

田村弘樹 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

久冨隆之介 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

塚本知子 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2023-06-29

最終更新日: 2023-06-28

  • このエントリーをはてなブックマークに追加


1カ月前のある日,急にめまい,後頸部の張り,動悸,発汗,窒息感,抑制力を失うことへの恐怖が出現し,10分で自然軽快した。その後から,サッカー観戦中に突然,数十分ほど景色が上下逆さに見えることや(図1),車の運転中に前進しているのにもかかわらずバックしている感覚になることがあり,発作への恐怖心からサッカー観戦や車の運転ができなくなった。総合病院の内科・耳鼻科の精査で異常なく,心療内科での薬物治療も効果が乏しいため,当科を紹介受診。

発作性の視覚異常は高校生の頃から自覚しており,後頸部の張りの後に数分から30分程度持続し,同時に嘔気,光・音過敏を伴うという。

既往歴・家族歴・常用薬に特記事項なし。

身体診察(非発作時)に異常なく,一般血液・生化学検査は正常範囲。

 研修医の診断:パニック障害 

プレミアム会員向けコンテンツです(連載の第1~3回と最新回のみ無料会員も閲覧可)
→ログインした状態で続きを読む

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

もっと見る

関連求人情報

関連物件情報

もっと見る

page top