皆さま,あけましておめでとうございます。2024年一発目の原稿を晴れ晴れとした気持ちで記しております。
2024年は,“心電計の父”アイントーベン(Willem Einthoven)がノーベル医学生理学賞を受賞してちょうど100年目の年です。“その後”を劇的に変え,しかも,ここまで長きにわたって医療現場で愛される検査機器が他にあるでしょうか。
そんな器械に魅了され,楽しく活かすための学びを提案する活動にDr.ヒロは今年も邁進したいと思います。応援のほど,よろしくお願いいたします。
今年も基本を大事に講義していきたいと思いますが,あらためて「心電図」とはどんなものでしたか?
心臓内を刺激が伝導した結果,ダイナミックな収縮や拡張が生じます。“デンキ(電気)→ウゴキ(活動)”という一連の様子を観察し,一枚の“静止画”として波の形で表現したものが心電図です。
心臓の様子を観察するといっても,ランダムな場所から好き勝手に行うのではなく,“定点観測”が基本です。この観測点は「誘導」(lead)という言葉に置き換えることができ,今回は,その“世界観”として,これらの持つ意味を解説していきましょう。