来年10月にスタートする医療事故調査制度の手順を定めるガイドラインについて検討する厚労科研「診療行為に関連した死亡の調査の手法に関する研究班」の第8回会議が14日に非公開で開かれ、中間まとめを概ね取りまとめた。字句修正を行った上で10月第4週にも公表する予定。
中間まとめは、「医療事故の届出」「院内調査」「第三者機関の業務」等について、7月の初会合からの議論を中間的にまとめたもの。研究班が始動した当初は、中間まとめ後に意見募集を行う予定だったが、厚労省が近く、ガイドラインに関する検討会を立ち上げる方針を示していることから、研究班の案に対して意見募集することは取り止めた。
会議後に会見した研究班代表の西澤寛俊氏(全日病会長)は中間まとめについて、研究班の中で合意した項目と引き続き議論が必要な項目を整理したものと説明した上で、「(厚労省検討会が近く立ち上がることで)研究班としては、あるべき姿を議論できるので、逆にやりやすくなった。研究者の集まりとして特徴あるガイドライン案をつくりたい」と話した。
今後については、来年3月に最終報告書をまとめることは決まっているものの、それまでのスケジュールは未定。西澤氏によると、厚労省検討会が年明けに設置されると見込んで研究班のスケジュールを組んでいたが、近く設置されることになったため、検討課題を踏まえて改めてスケジュールを設定するという。
中間まとめ公表時にも記者会見を開き、西澤氏が説明する予定。