株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

■NEWS 日本人の平均寿命、コロナ禍以来3年ぶりに延伸―23年簡易生命表

No.5233 (2024年08月10日発行) P.71

登録日: 2024-07-31

最終更新日: 2024-07-31

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2023年の日本人の平均寿命は男性81.09年、女性87.14年となり、男女とも3年ぶりに前年を上回ったことが726日、厚生労働省が公表した「令和5年(2023年)簡易生命表」で明らかになった。新型コロナウイルス感染症による死亡数が前年より減少したことが寿命延伸に寄与した。

前年と比べると男性の平均寿命は0.04年、女性は0.05年延びた。前年との差を死因別に分解すると、男女とも平均寿命を延ばす要因となったのは「悪性新生物<腫瘍>」、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」による死亡率の低下。逆に縮める要因となったのは「老衰」などによる死亡率の上昇だった。

ある年齢の人が将来どの死因で死亡するかを確率で表した死因別死亡確率をみると、0歳の男性では「悪性新生物<腫瘍>」の死亡確率が最も高く25.93%。これに「心疾患(高血圧症を除く、以下同じ)」の14.24%、「老衰」の7.93%が続く。これに対して0歳の女性の死亡確率は「老衰」19.61%、「悪性新生物<腫瘍>」19.09%、「心疾患」15.44%の順に高かった。

死亡確率を前年と比較すると、男女とも0歳、65歳、75歳および90歳のすべての年齢で「悪性新生物<腫瘍>」、「心疾患」、「脳血管疾患」が低下する一方、「老衰」は上昇した。

平均寿命の国際比較(厚労省が入手した資料での比較)の上位5位をみると、女性は日本が1位となり、2位以下はスイス(85.9年)、フランス(85.75年)、スペイン(85.74年)、韓国(85.6年)。男性は、スイス(82.3年)、スウェーデン(81.58年)、ノルウェー(81.39年)、オーストラリア(81.22年)に次いで日本が5位だった。

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

関連物件情報

もっと見る

page top