日本医師会の小森貴常任理事は8日の定例会見で、先頃の麻疹排除に続き、2020年までに風疹を排除する目標を掲げ、実現に向け意欲を示した。
麻疹に関しては3月27日、世界保健機関西太平洋地域事務局(WPRO)が日本は排除状態にあることを認定した。これについて小森常任理事は、関係者の尽力に感謝を表明し、排除状態を維持する必要性を強調。
その上で、2013年には年間1万4000人の風疹患者が発生したことを問題視。「東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年を目標に、世界中の参加者に日本は風疹排除国であることを示すことが重要」と強調した。
関連して、医療機関外で行う予防接種について、一定の要件を満たす場合は診療所開設の手続きを不要とする通知を厚労省が3月31日に発出したことを紹介。これにより医療機関の事務手続きが簡素化されることから、「地域医師会と自治体が連携して事業場で風疹の予防接種を実施すれば、2020年の風疹排除に向けて大きなステップになる」と期待を示した。