刺激伝導系(心臓の電気的活動が効率よく心臓全体に伝わるための組織)の一部である左脚の伝導が途絶した状態が,左脚ブロックである。基礎心疾患の有無によって重症度が決まる。
左脚ブロックの診断は12誘導心電図によってなされる。一般的にはQRS幅が延長し,特徴的な形態となる。完全左脚ブロックの診断基準としては,①QRS幅≧120ms,②V1およびV2誘導でのrSもしくはQSパターン,③V5およびV6誘導でのq波の消失,④V5およびV6誘導での心室興奮時間の遅延およびR波のスラーもしくはノッチの存在,が提唱されているが,報告によって細部の基準が異なる。
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