2024年の日本人の平均寿命は女性87.13年、男性81.09年で、女性は国別で1位を維持、男性は前年の5位から6位に下がったことが7月25日、厚生労働省が公表した簡易生命表で分かった。
簡易生命表の平均寿命は、日本における日本人について「その年1年間の死亡状況が今後変化しないと仮定したときの0歳の平均余命」を表したもの。2024年の男性の平均寿命は前年から横ばい。女性の平均寿命は前年から0.01年縮んだ。
男性では「心疾患(高血圧性を除く。以下同じ)」や「自殺」など、女性では「心疾患」や「COVID-19」などの死亡率の変化が平均寿命を延ばす方向に寄与している。
平均寿命の作成方法は国により異なるため厳密な国際比較は困難とされているが、厚労省の最新の調査によると、男性の平均寿命が長い国は①スウェーデン(82.29年)、②スイス(82.2年)、③ノルウェー(81.59年)、④イタリア(81.436年)、⑤スペイン(81.11年)。女性の平均寿命が長い国は①日本(87.13年)、②韓国(86.4年)、③スペイン(86.34年)、④スイス(85.8年)、⑤フランス(85.6年)。日本人男性の平均寿命81.09年はスペインに次いで6位となっている。
簡易生命表では「ある年齢の者が将来どの死因で死亡するか」を確率の形で表した死因別死亡確率も集計している。
2024年の0歳の死因別死亡確率を見ると、男性で死亡確率が高いのは①悪性新生物(25.59%)、②心疾患(13.70%)、③老衰(8.39%)、女性で死亡確率が高いのは①老衰(20.75%)、②悪性新生物(19.06%)、③心疾患(14.77%)となっており、2023年以降女性は「老衰」が「悪性新生物」を上回る状況が続いている。