日本医師会の横倉義武会長は6日に開かれた2016年最初の会見で、今年のキーワードに「高齢者の生きがいづくり」を挙げた。
横倉会長は、健康寿命の延伸には高齢になっても生き生きと働き続ける「一億総活躍社会」の実現が肝要とし、「高齢者にも生きがいが必要」と強調。その上で、地域住民の健康状態を把握しているかかりつけ医の存在が「高齢者が尊厳を持って住み慣れた地域で健康に過ごせる社会の実現のカギを握る」と指摘し、今後はかかりつけ医の信頼性向上が不可欠として、4月から「かかりつけ医機能研修制度」を実施すると説明した。
また横倉会長は、国民皆保険制度が崩壊する一番の要因は、「給付範囲の縮小」によってもたらされる可能性が高いと指摘。財源確保の視点から経済成長の必要性に言及しつつ、「国民皆保険制度を揺るがすような動きに対しては、厳しく対処していく」姿勢を示した。