【Q】
尿酸値を急に下げると痛風発作を誘発すると言われています。血液透析では短時間で急激な尿酸値の低下が起こりますが,痛風発作は起きないのですか。 (埼玉県 S)【A】
一般的に痛風発作(痛風関節炎)は,高尿酸血症が持続することにより,関節滑膜に生じた微小結節(尿酸ナトリウム結晶から成る微小痛風結節)から,尿酸ナトリウム結晶が脱落することで起こると考えられています。関節腔に脱落した尿酸ナトリウム結晶は白血球に貪食され,炎症性サイトカインが放出されて痛風発作が生じます。また,血清尿酸値が急激に低下すると,関節滑膜の尿酸結晶塊の結合がゆるくなり,結晶脱落が起きやすくなるので,痛風発作の再発や遷延を起こしやすいとされています。
1) Ohno I, et al:Intern Med. 2005;44(7):706-9.