【Q】
光干渉断層計(optical coherence tomo-graphy:OCT)の普及で黄斑上膜の発見例が増えています。しかし,硝子体手術後も歪視や変視症が改善されないと不満を訴える患者さんが少なくありません。杏林アイセンター・井上 真先生は本症の手術適応をどのように選択されますか。【A】
ご指摘のようにOCTが普及しており,検診で発見される黄斑上膜の症例が増加しています。黄斑上膜は網膜の内層表面にできますが,網膜の外層が影響を受けないと症状に現れにくいようです。また中心窩を中心に均等に黄斑上膜の収縮が起こっている場合には自覚症状が出現しづらく,中心窩が偏心する方向に黄斑上膜が収縮すると自覚症状が出やすいと考えています。