厚生労働省はこのほど、2013年における日本人の平均寿命や主要死因などをまとめた簡易生命表を公表した。
それによると、男性の平均寿命(0歳の平均余命)(図1)は、前年より0.27年伸びて過去最高の80.21年と、初めて80年を超えた。国際比較では、香港(80.87年)、アイスランド(80.8年)、スイス(80.5年)に次いで世界4位となった。
一方、女性も前年より0.2年伸びて86.61年となり、2年連続で過去最高を更新。前年と同様、香港(86.57年)を上回り、世界1位となった。
出生数10万人に対して65歳まで生存する人の割合は、男性88.0%、女性93.9%。90歳でも、男性23.1%、女性47.2%が生存していることが分かった。
男女とも平均寿命が伸びた理由について、厚労省は「悪性新生物、高血圧を除く心疾患、脳血管疾患、肺炎の死亡状況が改善し、全体として死亡率が改善したため」と分析。「平均寿命の伸び幅は例年に比べ大きくもなく小さくもなかった」とみている。
ある年齢の人が将来どの死因で死亡するかを確率で表した「死因別死亡確率」(図2)をみると、いわゆる3大死因(悪性新生物、心疾患、脳血管疾患)の合計死亡確率は、男性の0歳、65歳では50%を超えたが、女性ではすべての年齢で50%を下回った。
前年と比較すると、悪性新生物による死亡確率が男性のすべての年齢で上昇。一方、女性はすべての年齢で低下していた。心疾患、脳血管疾患、肺炎による各死亡確率は男女ともすべての年齢で低下した。