【Q】
乳幼児反復性喘鳴(乳児喘息)へのエンドタイプを用いた早期介入について,千葉大学大学院・井上祐三朗先生のご教示をお願いします。【A】
わが国では,2歳未満の反復する乳幼児反復性喘鳴を「乳児喘息」と定義しており,乳幼児早期からの吸入ステロイド(inhaled corticosteroids:ICS)を含めた早期介入治療が可能となっています。しかしながら,乳幼児期の喘鳴には多様性があり,反復性喘鳴を呈するすべての乳幼児に,本当に早期介入治療が必要かどうかは明らかではありません。また,低年齢でのICSによる成長抑制は不可逆的であり(文献1),この点においても,安易なICS治療の導入は避ける必要があります。
1) Guilbert TW, et al:J Allergy Clin Immunol. 2011; 128(5):956-63. e1-7.
2) Simoes EA, et al:J Allergy Clin Immunol. 2010; 126(2):256-62.
3) Yoshihara S, et al:Pediatrics. 2013;132(5): 811-8.
4) Cal▼▼kan M, et al:N Engl J Med. 2013;368(15): 1398-407.