C型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品が今月、薬局と卸売販売業者で計14ボトル見つかり、厚生労働省は注意喚起の通知を発出した。医療用医薬品の偽造品が薬局で発見されるのは初めて。
ハーボニーを販売するギリアド・サイエンシズ社は、ハーボニーを処方した医師に対し、薬効欠如を含めた有害事象など、患者の状態に変化がないかを確認することや、患者にハーボニーを渡す際には、必ずボトルを開封して確認することを要請(別掲)。有害事象がある場合や製品が正規品と異なる場合は下記の偽造品専用ホットラインに連絡することを求めている。23日時点で健康被害の報告はない。
偽造品が最初に明らかになったのは17日。株式会社関西メディコが奈良県と京都府で展開する「サン薬局」の奈良県内3店舗から計5ボトルが発見されたことを厚労省が公表。同社はギリアド社の正規卸以外の卸からも購入していたため、厚労省は流通経路をさかのぼり、関係自治体(東京都、大阪府、奈良県、奈良市)に立ち入り調査を要請した。その結果、都内の卸2カ所から偽造品がそれぞれ6ボトルと3ボトル見つかったことが23日に公表された。奈良県は現在、サン薬局全59店舗でハーボニーを購入した患者の健康状態の追跡調査を実施中。
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