お知らせ
外箱ないハーボニーは報告を 【偽造品で通知】
厚生労働省は1月25日、C型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品が発見された問題で、「外箱（紙箱）に収められていないボトル容器単体の状態のものは譲り受けないこと」「在庫品や過去の取扱状況の確認、患者からの偽造の疑いの申出に対する確認等」について、対応を依頼する通知を発出した。偽造品の疑いがある場合には、速やかに保健所等に報告するよう求めている。同日には日本医師会も会員向けに同様の対応をとるよう周知した。
日医の鈴木邦彦常任理事（写真）は同日の会見で、「重大な問題だと受け止めている」と述べ、患者の健康被害につながることに懸念を示した。その上で、「万一、偽造品が蔓延することになれば、国民皆保険の信用に傷を付け、安心・安全な医療を確保できなくなる」と強調。再発防止に向け、偽造品流通に関わった者への罰則強化や、流通体制と法的規制の見直しが必要だと指摘した。
ハーボニーの偽造品は、先月17日に関西メディコ社が展開する「サン薬局」の奈良県内3店舗から計5ボトルが発見されたことを厚労省が公表。23日には東京の卸売販売業者2カ所で新たに計9ボトル見つかったことが明らかとなった。医薬品卸を介した流通経路で医療用医薬品の偽造品が発見されたのは国内では今回が初めて。
