【質問者】
島田典明 東京医科歯科大学眼科学教室
点眼方法選択のポイントは,大きくわけて,①最低限の薬剤で最大の眼圧下降効果が得られること,②点眼による副作用が少なく,点眼回数が少ない薬剤を選択し,患者の点眼に対するアドヒアランスを高めること,という2つのポイントに着目すればよいと思います。
なんと言っても眼圧下降が治療の最大目標ですから,眼圧下降効果の強さから見て,PG関連薬が一番で,続いてβブロッカーのチモロールマレイン酸塩となります。したがってPG関連薬とβブロッカーが第一選択薬になります。第二選択薬としては,おおよそ同様な眼圧下降効果を示す炭酸脱水酵素阻害薬点眼や,α2受容体刺激薬,ROCK阻害薬が続きます。基本的にこの5製剤の中から,目標眼圧値に向けて組み合わせを考えます。ROCK阻害薬は新しい薬剤であり,全緑内障病型に効果的かどうかは検証中ですが,少なくとも他の4製剤は,個人差はあるものの,ほとんどの病型に効果的です。
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