自民党厚生労働部会(渡嘉敷奈緒美部会長)は9日、罰則付きの受動喫煙防止対策を定める健康増進法改正案を巡り、意見交換を行った。出席した議員からは、飲食店に対する規制のあり方について、「小規模店舗の経営への影響を調べた上で大手の店舗に限定すべきだ」など、反対の声が相次いだ。
厚労省は昨年10月に公表した法案たたき台で、飲食店を「原則屋内禁煙」とする規制案を示したが、飲食業界は強く反発している。一部メディアは、延べ床面積30平方メートル以下の店舗を規制対象外とする修正案の検討を厚労省が始めたと報じたが、同省は「そのように決定した事実はない」とし、部会にも具体的な資料を示さなかった。しかし、議員からは「30平方メートルの根拠が分からない」などと疑問視する声が多数上がった。
渡嘉敷部会長は会合終了後、記者団に対し、「出席者の90%以上が反対した。このままでは法案を提出できない」と語った。一方、塩崎恭久厚労相は10日の閣議後会見で、法案を3月上旬に提出する方針に「変わりはない」と強調している。