日本依存神経精神科学会と日本アルコール・薬物医学会を統合し、日本アルコール・アディクション医学会が誕生して1年が経った。まず、2012年にニコチン・薬物依存研究フォーラムと日本アルコール精神医学会を統合。6年にわたる議論を重ね、アルコール依存や薬物依存症に関わる3学会統合の中心となったのが齋藤さんだ。
「統合の理由の1つは国際対応です。似た学会が複数あると、どこが日本の代表として海外の学会とコラボレーションするのか難しい面がありました。同じような領域の学会に数多く参加したり演題を発表したりしなければならない若手の研究者の負担軽減も、大きな目的の1つです」
臓器障害のあるアルコール依存症の患者は多く、実臨床でも精神科医と内科医の連携は不可欠だ。新医学会の会員は精神科医が多いものの、「内科の先生方にも興味を持っていただける内容にし、精神科系、内科系、基礎系の専門家がコラボする形で、アルコール依存、薬物依存症治療を向上させる学際的な学会を目指したい」と語る。
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