医薬品医療機器総合機構(PMDA)は20日、大動脈用ステントグラフト使用による重篤な有害事象が報告されているとして、適正使用を周知する文書を公表した。
それによると、腹部・胸部大動脈用ステントグラフト使用において、特に「感染瘤」「解剖学的適応範囲外へ適用」「ステントグラフト固定部位の不足」の条件下で使用した際に、死亡例などの重篤な有害事象が報告されている。
これらの条件下による使用については、添付文書ですでに注意喚起をしていることから、PMDAは、改めて各製品の添付文書の「警告」や「使用上の注意」を確認することを要請。
その上で、①大動脈用ステントグラフトの添付文書における使用目的以外での使用における有効性および安全性は確立していない、 ②ステントグラフト内挿術を検討する際には、治療に携わるスタッフと共に患者のリスク因子を十分に評価し、外科手術等、 他の治療方法も含めた総合的な判断を行う―ことを周知した。