厚生労働省はこのほど、都道府県などに対し、医療機関における医療ガスの安全管理上の留意事項を通知し、医療機関へ周知するよう求めた。
医療ガスを巡っては、酸素ボンベと二酸化炭素ボンベの誤認や取違えなど、装置の誤接続に起因する事故やヒヤリ・ハット事例が散発している。通知では、医療ガス設備を持つ病院・有床診療所において「医療ガス安全管理委員会」を設置するなど、安全管理のための体制確保を要請。委員会の業務として、医療ガス設備の保守点検、工事の施工監理、職員研修─を挙げ、それぞれの指針を記載している。
職員研修については、患者の居宅や病院以外の場所で使用されている医療ガスの安全管理にも留意すべきと指摘。研修は年1回程度、定期的に開催し、内容を記録・保存するよう求めている。他の医療安全に関する研修と併せての実施も可能としている。
なお、無床診療所については「委員会の設置は要しない」としつつ、管理者等が責任者となり、設備の保守点検と施工監理を行い、記録を2年間保存するなど、安全管理の実施を求めている。