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癌と臨床栄養〈第2版〉

癌をめぐる栄養指導に必携の1冊!

定価:5,280円
(本体4,800円+税)

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編著: 丸山道生(医療法人財団緑秀会 田無病院 院長)
判型: B5判
頁数: 280頁
装丁: 2色刷
発行日: 2016年09月28日
ISBN: 978-4-7849-4276-3
版数: 第2版
付録: -

●癌細胞自身から担癌生体全体までの3次元の空間的因子、癌の発生から末期的状態に至るまでの時間的因子、すべてを網羅的にまとめた癌に関する基礎から臨床に至る代謝栄養の教科書。
●「癌患者は癌で看取る。栄養不良状態やトラブルでは看取らない」を合言葉に第一線の執筆陣が解説。
●充実したQ&Aが、癌患者の治療前から退院後までのシームレスな栄養管理に役立ちます。
●2016年診療報酬改定にて、癌患者の栄養指導に対する保険点数が大幅にアップしました。

目次

癌と栄養管理A to Z

第1章 癌と担癌生体の栄養と代謝 
 1.  癌細胞の糖質代謝と栄養 
 2.  癌細胞のアミノ酸・蛋白質代謝と栄養 
 3.  癌細胞の脂質代謝と栄養 
 4.  担癌生体の代謝と栄養 
 5.  癌悪液質の病態と管理 
第2章 癌の発生と栄養 
 1.  食による癌予防 
 2.  癌の化学予防 
第3章 癌患者の栄養管理
 1.  癌患者の栄養アセスメント 
 2.  癌患者の経腸栄養 
 3.  癌患者の静脈栄養 
 4.  化学療法と栄養管理 
 5.  化学療法時の食事 
 6.  癌治療時のダイエットカウンセリング 
 7.  終末期の輸液管理 
 8.  終末期の栄養管理 
 9.  終末期の食事 
10. 癌患者の周術期栄養管理 
11. 癌患者の在宅経腸栄養 
12. 癌患者の在宅静脈栄養 
13. アミノ酸インバランス療法 
14. 癌の予防や治療に関するサプリメント 
15. 癌の補完代替医療(漢方薬)と栄養療法 



実践臨床Q & A

第1章 アセスメント
Q 1.  癌治療における栄養指標とは? 
Q 2.  グラスゴー予後スコアとは? 
Q 3.  癌患者におけるNSTの役割とは? 
第2章 癌患者と手術
Q 4.  胃癌術後の栄養代謝障害とは? 
Q 5.  胃癌術後患者の食事は? 
Q 6.  術後の窒素バランスとは? 
第3章 癌患者と経口摂取
Q 7.  癌患者における経口補充栄養(ONS)の有効性は? 
Q 8.  癌患者のサプリメント相談への対応は? 
Q 9.  癌患者とEPAとは? 
Q10.  癌患者と抗酸化物質とは? 
Q11.  癌患者とプロバイオティクスとは? 
第4章 化学療法・放射線療法と栄養
Q12. 化学療法,放射線療法時の口腔粘膜炎への対処は? 
Q13. 食欲不振,悪心・嘔吐への対応と食事は? 
Q14. 下痢への対処法と管理は? 
Q15. 味覚障害への対処は? 
Q16. 外来化学療法での栄養管理とは? 
第5章 各種の癌治療と栄養
Q17. 造血幹細胞移植の栄養管理とは? 
Q18. 肝癌治療時の栄養管理とは? 
Q19. 口腔外科領域の癌の栄養療法は? 
Q20. PEGで管理する癌患者とは? 
Q21. PTEGで管理する癌患者とは? 
第6章 終末期・悪液質
Q22. 終末期癌患者へのNSTの役割とは? 
Q23. 癌悪液質への薬物療法は? 
Q24. サルコペニア肥満とは? 
Q25. 疼痛管理している患者の栄養管理の注意点は? 
INDEX 

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序文

第2版序
『癌と臨床栄養』の初版は,がん患者の栄養管理を専門に扱った教科書がほとんどなかった2010年に出版され,好評を得ました。その後,がんの細胞や組織の代謝栄養に関しての新しい知見も数多く発見され,また,がん患者への外科治療,化学療法なども変化してきました。
多くのがん患者にとって,日々の生活での関心事は食事や栄養状態です。欧米において,がん患者への栄養指導の効果は以前から実証され,ガイドラインでも,最も高いランクの推奨度が与えられています。それにも関わらず,本邦ではがん患者への栄養指導は長く保険収載されていませんでした。しかし,最近,その重要性が本邦でも認識されるに至り,がん患者の栄養指導に新たに保険点数が付与されました。
このようながんやがん患者を取り巻く環境の変化を反映すべく,『癌と臨床栄養 第2版』が発刊されるに至りました。
第2版では,宿主であるがん患者の代謝栄養や栄養療法だけでなく,がん細胞,がん組織自体の代謝栄養にも,さらにスポットを当てました。がん自体の代謝栄養を理解することは,高脂肪低糖質食やアミノ酸インバランスといった,今後発展が期待されるがんへの代謝栄養治療の礎となります。
また,一方,がん患者に対しては,担癌生体の代謝変化を理解し,がん患者への栄養サポートやがん悪液質への対処に対する臨床的知識を深められるように,幅広い内容を編集しております。また,今回は,臨床的に重要な項目には,簡単な「症例提示」を追加して,さらにがん患者への栄養管理の理解が深まるよう工夫しております。
本書は,がん細胞から担がん患者,がん発生から終末期まで,そして,がんの基礎から臨床の代謝栄養という幅広いテーマを系統的,網羅的にまとめた教科書です。それぞれの分野でご活躍の第一人者の先生方に執筆して頂き,素晴らしいテキストが完成したと自負しております。
日常の業務でがん患者と接する医療従事者の皆様方やNSTのメンバーの方々に,ぜひ,熟読して頂きたいと思います。
最後に,執筆・編集にご協力頂いた先生方,関係者の皆様に厚く感謝を致します。

2016年晩夏 吉日
編者 丸山道生

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