編: | 笹原 潤(帝京大学スポーツ医科学センター 准教授) |
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判型: | B5判 |
頁数: | 426頁 |
装丁: | カラー |
発行日: | 2023年11月04日 |
ISBN: | 978-4-7849-5931-0 |
版数: | 第1版 |
付録: | 無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます) |
1章 総論
1 足部・足関節の解剖
2 足部・足関節のバイオメカニクス
3 足部・足関節に影響を及ぼす運動連鎖とその評価
4 足部・足関節のスポーツ診療における身体所見のポイント
5 足部・足関節のスポーツ診療における画像診断のポイント
6 足部・足関節のスポーツ診療における画像診断のポイント(超音波検査)
7 足部・足関節のスポーツ診療におけるコンディショニングとリコンディショニング
8 足部・足関節で見逃してはならない疾患(腫瘍疾患を中心に)
2章 足のスポーツ疾患
1 足関節捻挫(足関節外側靱帯損傷)
2 足関節捻挫(遠位脛腓骨靱帯結合損傷)
3 足関節捻挫(足関節三角靱帯損傷)
4 足関節捻挫(Chopart関節損傷)
5 足関節捻挫(腓骨筋腱損傷)
6 距骨骨軟骨損傷
7 足関節前方インピンジメント症候群
8 足関節後方インピンジメント症候群
9 アキレス腱断裂
10 アキレス腱障害
11 足底腱膜炎
12 Lisfranc関節損傷
13 Jones骨折(第5中足骨疲労骨折)
14 疲労骨折
15 足関節果部骨折
16 足部・足関節周囲に生じるスポーツ傷害〈その他〉
私は2003年に医学部を卒業して整形外科医となり,2011年から超音波を用いたスポーツ診療に明け暮れる毎日を送っています。足の外科をサブスペシャリティのひとつとしているため,これまでに数多くの足のスポーツ傷害を診てきました。足には多くの骨や筋腱,靱帯があるため,その解剖も運動も非常に複雑です。足のスポーツ診療に本格的に取り組んで10年以上経った今も,いまだに診断や治療に悩むケースはとても多いです。
足を専門としていても一筋縄ではいかない足のスポーツ診療に対して,どのようにアプローチしていくのがよいのか,その答えが本書にあると考えています。医師だけ,セラピストだけでアプローチしていくのではなく,医師やセラピスト・トレーナーたちが協力してアプローチする必要があります。そのため,本書の総論では足の解剖やバイオメカニクス,画像診断などについて,スポーツ医や理学療法士だけでなく,骨・軟部腫瘍医や放射線科医,アスレティックトレーナー,柔道整復師など多職種にわたるスペシャリストの先生方に詳述していただきました。その後に足のスポーツ疾患の各論について,医師には診断と治療を,理学療法士にはメディカルリハビリテーションについて解説していただきました。
足のスポーツ診療に対して,医師やセラピスト・トレーナーたちが協力してアプローチするというのびしろしかない分野の先駆けとなる教科書を,次世代を担う若手の先生たちが中心になって作り上げてくれました。この場をお借りしまして,執筆していただいた先生方および日本医事新報社に深謝いたします。
本書は「整形外科医のための足のスポーツ診療のすべて」というタイトルになっていますが,整形外科医だけでなく,足のスポーツ診療に携わるすべての職種の方に手にとっていただけたらと強く願っています。足のスポーツ診療を行っていく中で,悩ましい症例に出会った際に本書が道標となってくれましたら幸いです。