厚生労働省はこのほど、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)を表す愛称の募集を開始した。募集は9月14日まで受け付け、11月にも愛称を決める。選ばれた愛称は、ポスターやリーフレット、ホームページへの掲載などACPの周知・広報に活用する方針。
ACPは、「人生の最終段階における医療・ケアについて考える機会を確保し、本人が家族等や医療・ケアチームと繰り返し話し合う」プロセスを指す。厚労省が3月、11年ぶりに改訂した「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」(終末期医療ガイドライン)でも重要性が指摘されている。その一方で、厚労省が昨年12月に実施した意識調査によると、ACPの認知度は一般国民でわずか3.3%、医師でも約2割に留まっており、認知度の向上が課題となっていた。
こうした事態を踏まえ厚労省は、国民の生活にACPの取り組みが浸透するよう、馴染みやすい愛称の公募を開始。「ACP愛称選定委員会」を設置し、集まった候補の中から愛称を選定する。応募要項は、厚労省のホームペー(https://www.mhlw.go.jp/content/10802000/000343579.pdf)から確認できる。
委員会の構成員は、日本医師会副会長の松原謙二氏や、ACPを実践しているオレンジホームケアクリニック代表の紅谷浩之氏、サントリーホールディングス代表取締役社長の新浪剛史氏、タレントの小籔千豊氏らが務める。
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