政府の経済財政諮問会議(議長=安倍晋三首相)は20日、2019~21年度の3年間を対象とする「新経済・財政再生計画」の改革工程表を取りまとめた。6月に閣議決定された「骨太方針2018」を踏まえ、取り組みの実施時期や達成目標などを示している。社会保障分野では「全世代型社会保障」への転換に向け、柱として①予防・健康づくりの推進、②多様な就労・社会参加、③医療・福祉サービス改革、④給付と負担の見直し―の4つを据え、具体的施策には61項目が並んでいる。
予防・健康づくりについては、糖尿病や慢性腎臓病の予防を進めるため、自治体や保険者、医師会等による好事例の横展開を進める。保険者機能の強化などを通じて「頑張った者が報われる制度」の整備を目指す。
医療・福祉サービス改革では、地域医療構想の実現に向けた取り組みを加速させる。地域医療介護確保総合基金の活用状況を検証し、病床のダウンサイジング支援の追加的方策について検討する。
医療・介護等の給付と負担に関しては、後期高齢者の自己負担の見直しなどを盛り込み、「骨太方針2020」で具体的な方向性を打ち出すとした。
なお、社会保障に関しては、10日に示された原案から修正・追加はなかった。
関連記事
新改革工程表の原案、社会保障の項目は44から61に―茂木担当相、給付と負担は「来夏以降に議論」
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=11256