内科医として、子どもの虐待対策に20年近く取り組んできた。NPO法人の名称の「チャイルドファースト」は、子どもを第一優先にする原則だ。昨年2月には、その実現の場として、虐待・ネグレクトを受けたりDVや犯罪を目撃した子どものための「子どもの権利擁護センターかながわ」を開設した。
同センターは、児童相談所や警察、検察といった多機関と司法面接者、医師が連携し、子どもの司法面接と系統的全身診察をワンストップで行う日本初のセンター。司法面接は、できるだけ子どもに精神的負担をかけずに司法の場で証拠として使える情報を集める面接法だ。「児童相談所、警察、検察が縦割りで別々に動くことで多くの子どもが傷つき、命が奪われてきました。ワンストップセンターを全国へ広げて多機関連携を進め、犠牲になる子を減らしたい」との思いは強い。
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