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【他科への手紙】耳鼻咽喉科→麻酔科

No.4803 (2016年05月14日発行) P.45

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-01-24

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  • 定期手術が多いにもかかわらず、急患をお願いした際にも、即座に対応頂き、日々麻酔科の先生方には感謝しております。当院の麻酔科の先生方は周知のことと存じますが、以前、30歳のIgA腎症男性患者に対する全身麻酔下での両側口蓋扁桃摘出術施行に際して、筋弛緩薬を投与したにもかかわらず、全身麻酔導入後に開口障害をきたし、術野を展開することが困難であった症例を経験したので、全国の麻酔科の先生方に報告させて頂きます。

    麻酔導入後の開口障害の原因としては、①悪性高熱症、②筋弛緩薬の非奏効、③顎関節症、④咀嚼筋腱・腱膜過形成症、⑤下顎張反射、などがあります。悪性高熱症では、急激な体温上昇、不整脈の出現、呼吸性アシドーシスなどの特徴的な臨床症状を認め、筋弛緩薬の非奏効時には、蝶番運動のみとなり約20mm程度しか開口しないとされます。また、下顎張反射では、咬筋や側頭筋などの閉口筋が急激に他動的に伸張され、反射的に口が閉じると言われております。

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