蛋白尿や軽微な腎機能障害が末期腎不全のみならず,脳卒中や心不全などの心血管病や死亡と強く連関することが認知され,そのリスク病態である慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)の概念が確立された。CKDの該当者は日本全国で1330万人を超えると推算されており,CKDへの早期介入が,透析導入の減少・心血管病の予防に重要である。
CKDは以下の①,②のいずれか,または両方が3カ月以上持続することで診断する。
①尿異常,画像診断,血液,病理における明らかな腎障害の存在〔特に0.15g/gCr以上の蛋白尿(30mg/gCr以上のアルブミン尿)の存在が重要〕
②GFR<60mL/分/1.73m2
さらに,CKDの重症度は,原疾患(cause),腎機能(glomerular filtration rate:GFR),蛋白尿・アルブミン尿(albuminuria)に基づくCGA分類(表)で評価する。
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