血清カリウム(K)濃度3.5mEq/L以下を低K血症と呼ぶ。不整脈,横紋筋融解・麻痺,末梢神経障害などの重篤な症状は,多くの場合2.5mEq/L以下で生じる。ジギタリス内服中,あるいは心不全患者などでは,より高い濃度でも不整脈を生じやすい。
重症例では四肢脱力,麻痺,筋攣縮,不整脈,しびれ感などの症状を認める。軽症例は無症状で,血液検査をした際に偶然発見される。再分布,消化管からの喪失,種々の疾患,利尿薬による尿中喪失によるものが大部分を占め,摂取不足による低K血症は,高齢者などに時にみられる。
不整脈を伴う場合,心不全患者,ジギタリス製剤を内服中の場合は4.0mEq/Lを目標とする1)。それ以外の場合,一般的には正常範囲を目標とする。
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