持田製薬と富士薬品は1月23日、共同開発してきた高尿酸血症治療薬「ユリス錠0.5mg、1mg、2mg」(一般名:ドチヌラド)の国内での製造販売承認を取得したと発表した。
ユリスは、富士薬品が創出した新規の選択的尿酸再吸収阻害薬(Selective Urate Reabsorption Inhibitor:SURI)。腎臓の近位尿細管に存在する尿酸トランスポーター1(URAT1)を選択的に阻害することにより尿酸の再吸収を抑制し、血中尿酸値を低下させる。
痛風・高尿酸血症患者を対象とした臨床試験は、後期第Ⅱ相試験までは富士薬品単独で、第Ⅲ相試験からは富士薬品と持田製薬が共同で実施。第Ⅲ相試験ではフェブキソスタット、ベンズブロマロンに対する非劣性などが検証された。
持田製薬の持田直幸社長(写真)は1月29日に開いたメディアとの懇親会で挨拶し、ユリスについて「今後、富士薬品と共同で販促をしていく。来年度早々に上市し、売上高の早期最大化を目指す」と強い意気込みを示した。
持田社長はまたEAファーマと共同で販売している慢性便秘症治療薬「グーフィス」「モビコール」に触れ、「『たかが便秘、されど便秘』。疾患としてなかなか認識いただけない状況だが、薬を使うことで便秘は治療できるということを浸透させていきたい」と述べた。
2019年度に承認された持田製薬の主な新薬
①テリパラチドBS皮下注キット600μg「モチダ」(効能・効果:骨折の危険性の高い骨粗鬆症) ②ユリス錠(効能・効果:痛風、高尿酸血症) ③ディナゲスト錠(効能・効果追加:月経困難症)