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(3)薬剤耐性アスペルギルスの話題[特集:慢性肺アスペルギルス症(CPA)]

No.5039 (2020年11月21日発行) P.33

渡辺 哲 (千葉大学真菌医学研究センター 臨床感染症分野准教授)

亀井克彦 (千葉大学真菌医学研究センター 臨床感染症分野教授)

登録日: 2020-11-20

最終更新日: 2020-11-18

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Point

現在上市されている抗真菌薬は種類,数ともに少ないため,特定の薬剤に耐性を有する真菌の出現は治療戦略上大きな問題となりうる

近年,アゾール耐性アスペルギルスが世界的に大きな問題となっている。わが国においてもそれらの耐性株の検出が確認されているため,全国的な疫学調査を継続する必要がある

1. 世界的に増加する,抗真菌薬耐性株の分離

アスペルギルス症は,免疫低下宿主や慢性肺疾患患者に合併する感染症として重要である。一方でその治療薬の選択肢は限られており,治療に難渋することが多い。そのような中,近年欧米を中心に抗真菌薬に対する耐性を獲得した株の分離の報告が相ついでおり,きわめて重要な問題として認識されている。

本稿では,現在話題となっているアゾール耐性アスペルギルスおよびアスペルギルス隠蔽種について概括し,わが国における現状についても紹介する。

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