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髄膜腫に対する手術適応は?

No.5053 (2021年02月27日発行) P.51

井上智弘 (NTT東日本関東病院脳神経外科部長)

大宅宗一 (埼玉医科大学総合医療センター脳神経外科 教授)

登録日: 2021-02-25

最終更新日: 2021-02-24

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  • 髄膜腫に対する手術適応についてご教示下さい。
    埼玉医科大学総合医療センター・大宅宗一先生にご回答をお願いします。

    【質問者】

    井上智弘 NTT東日本関東病院脳神経外科部長


    【回答】

     【症候性は手術を第一に検討。無症候性なら経過観察にて増大すれば手術を検討】

    髄膜腫は無症状であれば早急な手術は不要であり,半年後の経過観察で増大を評価すれば十分でしょう。髄膜腫の増大には人間の身長のような側面があると考えられており,成長期が過ぎると増大が停止しうるからです。

    若年から中年の患者で,経過観察中に増大が確認された場合は摘出を考慮します。高齢者では,増大しても症候がなければ経過を見てもよいと思います。ただし,重要な注意点として,初診時から画像所見が典型的でない,すなわち,辺縁が不整な形状で周囲に浮腫をきたし内部の造影効果が不均一である場合などは,WHO分類Grade Ⅱ以上あるいは他の疾患も疑われるため,「摘出の検討」あるいは「より短い間隔での追跡」が必要となります。

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