株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

前立腺腫瘍[私の治療]

No.5086 (2021年10月16日発行) P.44

藤本直浩 (産業医科大学医学部泌尿器科学講座教授)

登録日: 2021-10-18

最終更新日: 2021-10-12

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • 1
    • 2
  • next
  • 前立腺腫瘍(前立腺癌)は男性におけるがんの中で,最も罹患率の高いもののひとつである。診断には腫瘍マーカーであるPSA測定がきわめて有用である。早期に限局がんの状態で診断された場合は,治療により根治できる可能性が高いが,進行がんでの予後は不良である。

    ▶診断のポイント

    早期の場合は前立腺癌に特徴的な症状はない。進行した場合には排尿障害や骨転移による腰痛などを認める。診断には血清PSA測定が,感度が高く,早期がんの多くはPSA高値が診断のきっかけとなる。画像診断ではMRIが有用で,T2強調画像で低信号,拡散強調画像で拡散制限,ADCマップで信号の低下を認める。がんが疑われる場合には,針生検によりその有無,悪性度を診断する。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    PSA値,がんの悪性度,臨床病期(TNM分類)をもとに治療方針を決定する。

    残り2,085文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

    • 1
    • 2
  • next
  • 関連記事・論文

    関連書籍

    関連求人情報

    公立小浜温泉病院

    勤務形態: 常勤
    募集科目: 消化器内科 2名、呼吸器内科・循環器内科・腎臓内科(泌尿器科)・消化器外科 各1名
    勤務地: 長崎県雲仙市

    公立小浜温泉病院は、国より移譲を受けて、雲仙市と南島原市で組織する雲仙・南島原保健組合(一部事務組合)が開設する公設民営病院です。
    現在、指定管理者制度により医療法人社団 苑田会様へ病院の管理運営を行っていただいております。
    2020年3月に新築移転し、2021年4月に病院名を公立新小浜病院から「公立小浜温泉病院」に変更しました。
    6階建で波穏やかな橘湾の眺望を望むデイルームを配置し、夕日が橘湾に沈む様子はすばらしいロケーションとなっております。

    当病院は島原半島の二次救急医療中核病院として地域医療を支える充実した病院を目指し、BCR等手術室の整備を行いました。医療から介護までの医療設備等環境は整いました。
    2022年4月1日より脳神経外科及び一般外科医の先生に常勤医師として勤務していただくことになりました。消化器内科医、呼吸器内科医、循環器内科医及び外科部門で消化器外科医、整形外科医の先生に常勤医師として勤務していただき地域に信頼される病院を目指し歩んでいただける先生をお待ちしております。
    又、地域から強い要望がありました透析業務を2020年4月から開始いたしました。透析数25床の能力を有しています。15床から開始いたしましたが、近隣から増床の要望がありお応えしたいと考えますが、そのためには腎臓内科(泌尿器科)医の先生の勤務が必要不可欠です。お待ちいたしております。

    ●人口(島原半島二次医療圏の雲仙市、南島原市、島原市):126,764人(令和2年国勢調査)
    今後はさらに、少子高齢化に対応した訪問看護、訪問介護、訪問診療体制が求められています。又、地域の特色を生かした温泉療法(古くから湯治場として有名で、泉質は塩泉で温泉熱量は日本一)を取り入れてリハビリ療法を充実させた病院を構築していきたいと考えています。

    関連物件情報

    もっと見る

    page top