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糖尿病合併CKD患者における糖尿病治療の薬剤選択は?

No.5086 (2021年10月16日発行) P.48

岡田 啓 (東京大学大学院医学系研究科 糖尿病・生活習慣病予防講座)

中谷嘉寿 (近畿大学医学部腎臓内科准教授)

登録日: 2021-10-19

最終更新日: 2021-10-14

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  • 糖尿病合併慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)患者における糖尿病治療の薬剤選択についてご教示下さい。近畿大学・中谷嘉寿先生にご解説をお願いします。

    【質問者】

    岡田 啓 東京大学大学院医学系研究科 糖尿病・生活習慣病予防講座


    【回答】

    【CKDステージ別で血糖管理の質の改善および臓器障害抑制を目的とした薬剤選択を行う】

    わが国において糖尿病およびCKDは国民的疾患であり,その両方を有する糖尿病性腎臓病(diabetic kidney disease:DKD)はわが国における透析導入疾患の第1位となっています。高血糖によって腎臓での糖化最終生成物(advanced glycation end product:AGE)産生,アルドースレダクターゼやヘキソサミン経路などが活性化され1),CKDが発症・進展し,末期腎不全へと移行するため,病態進行の抑制が急務です。DKDは血糖,血圧,脂質などの集約的な治療が行われ,ある一定以上の合併症発症・進展が抑制されてきました。しかし,それだけでは十分な成績が得られていません。そのためCKDステージの各段階で血糖管理の質をより改善し,臓器障害の進展抑制を考慮した治療を行う必要があります。

    (1)各CKDステージにおける糖尿病治療の注意点
    ①G1,2

    明らかな腎機能障害は認めませんが,微量アルブミン尿または顕性蛋白尿を有しています。糖尿病治療ガイドライン2)に準拠し,薬の特性を活かした患者の病態に基づく治療を行います。

    ②G3~5

    明らかな腎機能障害が存在し,経口血糖降下薬による低血糖の遷延が起きるため注意が必要です。特に主に腎臓で代謝排泄される薬剤は血中半減期が延長するため慎重投与や禁忌となります。また,主に肝臓で代謝される薬剤であっても,代謝産物が血糖降下作用を有し,腎排泄であれば使用に注意が必要です。

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