電波に関わる関係省庁や業界団体、学識経験者などで構成する電波環境協議会がこのほど、『医療機関において安心・安全に電波を利用するための手引き』をまとめた。同協議会ホームページから入手可能(http://www.emcc-info.net/info/info280404.html)。
協議会の調査では、24.4%の医療機関が電波利用機器のトラブルを経験。無線LANや携帯電話等が多い(図1、表1)。手引きでは、電波環境の管理の課題として、「トラブルの発生原因や対応方法に関する情報が不足」「電波や電波管理に関する知識を持つ関係者が少ない」と指摘し、安心・安全に電波を利用するための3原則(表2)を列挙した。
具体的には、「無線LAN」「携帯電話」「医用テレメータ」などについて対応策を記述。
例えば、無線LANについては、レントゲンの撮像データを伝送するための複数の無線LANアクセスポイント(AP)が同一の無線チャンネルを用いていたため通信障害が発生した例を紹介。無線LAN APを過密に設置することは、設置コストが過剰になるだけではなく、通信障害の要因になるとして注意喚起するとともに、部門ごとに無線LANを独自調達することで医療機関全体の管理ができていないケースがあることを指摘した。
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