やや遅くなりましたが,明けましておめでとうございます。この『Dr.ヒロの学び直し!心電図塾』も連載2年目を迎えます。1人でも多くの方に心電図の“学び”を提供できるよう引き続き尽力して参ります。
2023年,晴れやかな気持ちで1回目。心電図における“原点”とも言うべき内容として,「誘導」(lead)の話をしたいと思います。楽しんで勉強してもらえるよう,適宜,問答形式で話を展開していきます。
我々が日々の臨床で接する心電図ですが,そこには普通,全部で12個の波形が表示されていると思います(標準12誘導心電図)。
わが国では,A4サイズの方眼用紙に6行×2列─左側に肢誘導(limb[extremity] leads),右側に胸部誘導(chest leads)の波形が描かれるのが標準的かと思います*1。まず今回は “左側”(肢誘導)のほうを解説したいと思います。
*1 海外の教科書や論文,スライド,心電図を扱うSNSなどを見ていると,必ずしもこれが“世界標準”のスタイルではないと気づかされます(3行×4列など)。