SUMMARY
学生に医療系学生サークルに参加してもらい,低学年からプライマリ・ケア領域に関心を持ち続けてもらうことが,将来の仲間を増やすためにも,心豊かで優秀な医療人育成のためにも重要である。彼らの活動を見守るだけでなく,積極的に関わることが社会からも求められつつある。
KEYWORD
教育パイプライン
最終的にプライマリ・ケア領域で働く医師をガソリン,その原油が眠る油田を地域または学校(小中高)と例えたもの。油田から製油所をつなぐパイプラインには学校教諭,親,大学教員,指導医,教育の接続など,多くの要素があることを示している。
PROFILE
総合診療医(家庭医)。鹿児島県出身,宮崎医大卒。自治医大地域医療学講座で学び,群馬・栃木・岐阜での地域医療およびユニークな教育活動(ごちゃまぜ・置き去り・お泊まり実習等)を経て,2015年より母校に戻り現職。FMIG宮崎顧問。
POLICY・座右の銘
継続は力なり
学生サークルといえば,野球や弓道など体育会系や,室内楽など文化系が主流であるが,医学部では数は少ないが医療系サークルも存在する。正式な届出・認可の有無も大学によって管理されている。本稿では,プライマリ・ケア領域での医療系学生サークル(医学生だけでなく保健医療福祉系学生もメンバーで,基本的には単独の医学部とする)で正式認可されているものに限定して論を進める。