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プロポフォールの小児使用の妥当性検討へ [集中治療医学会]

No.4708 (2014年07月19日発行) P.11

登録日: 2014-07-19

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東京女子医大病院で2歳男児が鎮静剤「プロポフォール」の投与後に死亡した医療事故を受け、日本集中治療医学会は14日、同剤を小児に使用することの医学的妥当性と安全性を検討する研究班を立ち上げたと発表した。
同剤は、手術時の全身麻酔の導入や維持、集中治療室における人工呼吸中の鎮静に広く用いられているが、16歳未満の小児に人工呼吸中の持続鎮静を目的として使用することは禁忌となっている。
しかし、同学会が小児集中治療専門施設(307施設)を対象に実施した調査によると、20施設で小児集中治療における鎮静に同剤が使用されていることが判明。このため同学会は、「『禁忌』は『禁止』とは異なり、医師の裁量を束縛するものでない」としながら、「使用に関しては十分な知識を有し、患者の安全管理が厳格になされなければならない」として、研究班で代替薬との比較も含めて医学的妥当性などを検討するとしている。
これに関して田村憲久厚生労働相は15日の会見で、同剤の禁忌条件の変更について、「学会と密に連絡をとりながら検討していきたい」と述べている。

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