厚生労働省の「肝炎治療戦略会議」は2日、ペグインターフェロン、リバビリンにプロテアーゼ阻害剤を加えるC型慢性肝炎の3剤併用療法の既治療例に対し再治療を実施する場合、前治療で使用していないプロテアーゼ阻害剤の使用が適切と判断されることを条件に助成対象とすることで合意した。
プロテアーゼ阻害剤を含む3剤併用療法の再治療の助成対象は、前治療でテラプレビルを使用し、かつ再治療でシメプレビルの使用が適切と判断される場合のみとなっていたが、両剤にバニプレビルを加えた3種類のうち2種類をどの順番で使用しても助成対象に含まれることとなった。
現在、3剤併用療法の既治療例に対する再治療の有効性は明らかになっていない。また、3剤併用療法導入の可否については、専門医が遺伝子型に基づき判断することとされているが、万一安易に導入された場合に薬剤耐性ウイルスの発生が懸念されている。これを踏まえ厚労省は、来年1月に肝疾患診療連携拠点病院の専門医に研修を行い、注意喚起を行う予定。