3歳児眼科健診の進歩と今後の課題についてご教示下さい。
山形大学・林 思音先生にご解説をお願いします。
【質問者】
松村沙衣子 東邦大学医療センター大森病院眼科講師
【フォトスクリーナー導入により検査精度が向上した今,取り組むべき新たな課題も見えてきている】
視覚検査は,法定健診である3歳児健康診査(3歳児健診)の中で実施されます。この時期に発見し,治療を開始すべき疾患が「弱視」です。弱視は,眼の成長時期に何らかの異常があり,視覚が年齢相応に成長できない状態で,その原因は屈折異常(遠視,乱視),不同視(屈折異常の左右差),斜視,形態覚の遮断(先天白内障や小児緑内障のように網膜前方に病態が存在する状態)です。そして,弱視の8割を占める屈折異常(屈折異常と不同視)は,3歳児健診が最適な発見時期と言われています。
残り850文字あります
会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する